ニュースにもなっていたが、Amazonで新しいサービスが始まったらしい。
その名もAmazon Launchpadだと。なんだか面白そうだから調べてみた。
Amazon Launchpadとはなんぞや
新サービスの内容は、スタートアップ企業が開発した製品をAmazon Launchpadストアに掲載し、世界中の人に販売する、というもの。
ほうほう。
改めてスタートアップってどんな企業のことを言うんだ?
多くの場合「全く新しいビジネスモデルを開発し、短期間で急激な成長を遂げてイグジット(株式上場や株式売却)を狙う人々の一時的な集合体」と定義されます。
「新しいビジネスモデルを開発」とあるように、既存のプロダクトではなく、イノベーションを通じて世の中や人々の生活に変化、インパクトを与えることを目的にしているスタートアップが多く存在しています。
スタートアップって何だ?|エンジャパンの転職大辞典|エン転職
なるほど。ということは、このサービスはすでにビジネスとして確立している企業ではなく、販路も少なく営業力・資金力が強くない企業でも、Amazonという巨大な流通網を使って全世界に自分の製品をPRできるということなのか。しかも受発注・発送といった物流機能も自分たちでやらずにAmazonにお任せできちゃうと。
- Amazonという巨大プラットフォームを使ってPR
- 国内だけでなく世界に
- 通常のAmazonショップページではなく、Amazon Launchpad という専用ページで展開することで企業・ブランドを強調できる
- 物流機能を肩代わりしてくれる
「せっかく超革命的な製品を開発したのに、自分たちはまだ駆け出しの企業だから販路が限られていて、露出も少なくなかなか知名度が上がらない。
自分たちでSNSとかでPRしてもどうもうまくいかないし、かといって宣伝費をかける資金もない。一か八かで大量生産に踏み切って売り出すのはリスクあるしなぁ…」みたいな企業にはメリットがあるわけだ。
ぼくたちにどんないいことがあるか
当然、いままで世に出てなかった(ぼくたちが知ることができなかった)イイモノを見つけ、手に入れることができる、と。
当然Amazonとしてもメリットがある。
どんなにいい商品でも、それがいい商品ということを世に伝えられなければあの有象無象の商品群のなかに埋もれてしまう。
そこでAmazon Launchpadストアでダイヤの原石を披露すれば出品者は上記のメリットがあるし、ヒットすればAmazonも儲かる。消費者もいいものを買えるし、win-win-winってことだ。
実際に今出品されてるのは、スマホと連携して紛失を防ぐタグとか、耳が痛くならないヘッドホンとか、室内の様子を中継・撮影する見守りカメラ(他にも用途がいろいろありそう)とか。ガジェット系が多い印象。
紛失を防ぐタグはキーリングとかにつけておくのに普通に良さそう!
誰でも出品できるの?
発明家じゃないけど、個人やグループでコツコツと商品開発を進めている人もいるだろうけど、みんなAmazon Launchpad が利用できるのか?といったらそうでもなさそう。
一応こういった条件があるみたいで、難波の発明王的な感じでは対象外になるのかも。(審査はしてもらえるかもしれないが)
プログラムに適格なスタートアップ/製品とはどのようなものですか?
Amazonのネットワークの一部であるクラウドファンディング・プラットフォーム、ベンチャーキャピタルおよび、その他のスタートアップ・アクセラレーターから資金の提供を受けているスタートアップを検討対象としています。現時点で上記ネットワーク外にある会社から支援を受けているスタートアップの場合は、個別に申請を受け、検討します。Amazon Launchpadへの参加に関心をお持ちいただいているスタートアップは、プログラムのページから、オンラインで申請することが可能です。
Amazon Launchpad: スタートアップの事業成長を支援。いますぐ参加
いいものづくりをしてる人たちが儲かる世界に
Amazonのような大きいプラットフォーム、影響力を持った企業がスタートアップ・中小零細企業をバックアップする動きはとてもいいと思う。
純粋に若いクリエイターで、資金力こそないが持ち前の技術力と情熱でものづくりをしてるような会社・人がどんどん報われるようになってほしいなって思うし。
一方で、ぼくが以前勤めていた文具メーカーではAmazonと取引があった。
担当ではなかったが、Amazonという企業がビジネスにとてもシビアである話はよく聞いた。在庫切れや競合店の価格といったことに敏感で、商談や要求も厳しいという
そうした通常のショッピングページの出品者と、今回のLaunchipadの出品者へのスタンスが異なるのかはわからない。ただAmazon側としてもメリットを感じられなければ取引の必要はないわけで、小さなスタートアップ企業が流通の巨人であるAmazonとそうした面で上手く折り合いをつけていけるのか、という懸念はあったり。
とはいえ、今後Amazon Launchpadのページにはどんどん面白い商品が出てくることを楽しみに待っていたい。
ものづくりっていいね。