黙っていても朝がくる

アラサーがコーヒーとか音楽とか、あれこれ語っている雑記ブログ。ずっと好きなものに囲まれてたい。

Fabricとぼく

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およそ一ヶ月前、衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。イギリスはロンドンにあるFabricという超有名クラブが閉鎖になるかも、というもの。
ぼくはこうみえてちょっと音楽が好きなので、今回はFabricについて。

なにがあった

概要としては、このクラブで未成年がドラッグによって亡くなるという事故が続いたため、行政が営業停止命令を出したというもの。
(詳しくは以下のFNMNLの記事を見てほしい)

fnmnl.tv

それが約1ヶ月前で、つい先日、営業のライセンスを認めるかの審問があり、結果として営業ライセンスの無効が決定された。(=閉店になるかも)

fnmnl.tv

なんで日本から遠くはなれたイギリスのクラブの話に注目してるのかというと、ぼくはドラムンベース(Drum'n'Bass)っていうジャンルの音楽が好きで、イギリスはドラムンベースのアツい国の一つ(あえて端折って語ってます)なんだけど、このFabricっていうクラブはドラムンベースとかイギリスで人気のあるダンスミュージックの聖地的なところだったからだ。ただそれだけじゃなくて、このFabricにぼくはちょうど一年半前くらいに行ったからだ。

Fabricとぼく

去年の2月末に新卒で入った会社を辞め、特に次の仕事も決まっていなかったこともあり、「こんなに時間があるのも今しかないかも」と思って人生の夏休み的な感じでヨーロッパに旅に行った。その目的地の一つがロンドンのこのFabricだったのだ。
行きたいパーティーがあったので、日本にいるときにネットでチケットを買い、また深夜に出かけるということでホステルからFabricまでの経路をシミュレーションしたりした。ロンドンではあのハリー・ポッターの9と4分の3番線で有名なキングス・クロス駅近くのホステルに宿をとってて、Fabricのある駅まではそんなに遠くないんだけど、そこでも慎重なぼくは昼間に現地までの生き方を入念にチェックした。

久しぶりの海外っていうのと、Fabricに行くのが渡英2日目の夜でまだ身体が緊張していたんだと思う。超ビビりながら23時頃の人が少なくなった地下鉄に乗っていた時も、心のなかでも「おれはこれからあのFabricのPartyに遊びにいくんだぜ」という嬉しさに満たされたことを今でも覚えてる。

https://www.residentadvisor.net/images/events/flyer/2015/4/uk-0403-676439-499324-front.jpg
(引用 Resident Advisor Ltd )
▲お目当てはこのRoom02のCritical Soundっていうパーティーだった

決して安い入場料ではないんだけど、Fabricの前にはロンドンっ子が溢れてて、おおぉーここがあの!と感動した。アジア人は少なくて、入る時もセキュリティに結構ボディチェックされたうえ、怪しいと思われたのか持ってたボディバッグを投げ捨てられるという事故があった(すぐ取り返したが)。しきりにiPhoneの盗難を注意する表示があったり、聖地はやっぱ違うなーとか思ってた。

パーティー自体は楽しくて、酔っぱらいに話しかけられたり、カップにいれた水をジャバジャバ配ってたけどイギリスの水道水が飲めるのかわからなかったので喉が乾いてたけど我慢したり、疲れて寝たりして無事夢の一夜を過ごすことが出来た。

帰り際にスタッフのお兄さんに「おれは今日の日のためにはるばる日本からFabricに来たんだ!だからあの壁に貼ってある紙(出演する人のタイムスケジュールが書いてあるA4のコピー用紙)をくれ!」て拙い英語で行ったら、えらく喜んでくれてA4の紙じゃなくて、他のところに貼ってあったポスターをくれたっていうこともあった。(その時は「デカすぎて折れないようにザックに入れるの難しいから、A4の方でいいんだけど」とか思ったが、いまはちゃんと額に入れて家に飾ってある。)

また行ける日がくるのか

そんな感じで音楽についてはほぼほぼなにも語ってないけど、ぼくにとってはFabricに行ったのは結構思い出深い経験だった。ダンスミュージックが好きな人にFabric行ったって言うと結構羨ましがられるし、機会があれば是非また行きたい場所ではあるんだけど、悲しくも閉鎖の危機に貧している。現在、Fabric存続に向けて関係者やアーティスト、ファンが署名を呼びかけ、営業ライセンス剥奪に対し抗議をしているとのことである。
たしかにクラブでの死亡事故と聞くと日本のみならずクラブ文化先進国のイギリスでもクラブのイメージが悪くなるだろう。ただそのクラブから数々の伝説・スターが輩出されたこともまた事実であり、音楽・カルチャーに大きな影響力をもっているのがFabricである。

だからこそFabricが閉鎖されてほしくない場所であり、なによりぼくがまた行きたいので、今後なんとか今回の決定が撤回されることを期待している。