出典:LINKIN PARK on Twitter: "https://t.co/yoN80Mobdk"
今朝、ふとTwitterを見たら突然の訃報を目にし、とてもショックだった。
訃報というのは、アメリカのロックバンドLinkin Parkのボーカルであるチェスター・ベニントンが亡くなったというもの。しかも、悲しくも自ら命を断ったとのこと。
人は誰しもいつか最期を迎えるのけど、つい最近まで元気に活動し、秋には来日公演も決まっていたほどの人が、若くして亡くなったのを聞くのはショックだ。
Linkin Park。
この名前だけでも聞いたことがある人は多いと思う。
ぼくと同じ現アラサー世代だと、Linkin Park(以下、リンキン)といえば中高生の時に出会うのかな。ぼくもちゃんと認識したのは高校1年生の時だったと思う。
中学生のときからHIPHOPやラップが好きで、高校生になってからKoRnはじめとするニューメタルやラップ・ロックといった少し偏ったロックミュージックにハマっていった。当時のリンキンもこのニューメタルに属す音楽性で、ぼくの守備範囲ど真ん中であった。
たしかアルバム『Meteora』をリリースした後くらいで、MTVで"Faint"のMVがパワープレイされていたのを今でも覚えてる。
ぼくの世代だと、リンキンをキッカケに洋楽を聴くようになった、という人も多く、それくらい影響力のあるバンドだった。(他にはSum41とかアヴリル・ラヴィーンとかね)
Faint (Official Video) - Linkin Park
上にぼくの守備範囲と書き、もちろん当時も聴いてたんだけど、メチャメチャファンということではなく、ぼくはどっちかというとリンキンじゃない派みたいな感じだった。
というのも、リンキンの曲はメチャメチャ整っていて、アートワークやMVなんかのヴィジュアルや世界観も"上手"にできていて、(これはメンバーのマイク・シノダやジョー・ハーンがデザイン系の学校に通っていたからか)、優等生的なバンドの印象があったからだ。
その点、ぼくは同じニューメタルでくくられることの多いバンドだとKoRnやDeftones、Limp Bizkitのような荒々しく、粗野な、少し暴虐的なバンドが好みだったので…。
まあそれは完全な好みの話なんだけど、それでもやっぱりリンキンのかっこよさは認めざるを得ないものがあった。「隣のクラスのどこかいけ好かないんだけど、実力はあるやつ」みたいな。
その確かな実力の屋台骨は、やはりフロントマンであるチェスターの歌唱力だったと思う。歌うと叫ぶ、どちらかが得意な人は多いが、あれだけバランスよくキレイに両方こなせるロックシンガーは多くないのでは。
だからこそ、当時多くの中高生を虜にし、そして近年までスタジアムバンドとして第一線でやってこれたのだと思う。
出典:If Linkin Park Were Still Nu-Metal, This is What Their New Single Would Sound Like | MetalSucks
▲この初期のワークシャツとか着てる硬派な感じもかっこよかったよね
今回の訃報を聞いて、改めて『Hybrid Theory』『Meteora』の2枚のアルバムとライブアルバムである『Live In Texas』を聴いた。やっぱり、どうしようもなくカッコイイ。
バンド自体がラップロックから音楽性が変わったことで、縁遠くなってしまったことはあった。それでも改めて今聴くと、すぐに曲を思い出せるし、チェスターのシャウトに合わせて一緒に叫びたくなるような、やっぱり思春期に聴いた音楽というのは、ぼく(ら)の心の奥底に根付いているように思えた。
それだけ思い出深く、2000年代きってのバンドのフロントマンであり、ロックシーンにおいて稀代のtalentedなシンガーだっただけに、今回のニュースは悲しくて仕方がない。チェスターの家族、そしてLinkin Parkには日本より心からお悔やみ申し上げたい。
今回の訃報には多くのロックアーティストが哀悼の意を示している。
そのなかで自殺予防ホットラインについて言及する人も多い。悩んでいることがあれば、そこに電話してみれくれ、と。
www.instagram.com▲Green Dayのボーカル、ビリー・ジョー・アームストロング。
If you or someone you know is struggling, needs help, or just needs to talk, call 1-800-273-8255.
— Alexander William (@AlexAllTimeLow) 2017年7月20日
So so sorry to hear about Chester.💔
▲All Time Lowのギター/ボーカル、アレックス。
5月に同じく自ら命を断った元Soundgardenのフロントマンのクリス・コーネルの件もあり、いま音楽業界では薬物依存やメンタルヘルスによるアーティストの自殺というのが割と深刻なのかもしれない。
ミュージシャンは売れればスターダムを駆け上がり、富や名声を手にすることができるが、それと引き換えに心身へのストレスはぼくらの想像を越えるであろう。
とはいえ、人に多くの夢や思い出を与える仕事なだけに、自ら命を断ってしまうというのはとてつもなく悲しい。こうしたニュースが続かないことを願うばかりだ。