ぼくは土日休みの仕事をしているのだが、ここ数週間は土曜日にも仕事があったりと結構せわしない日々だった。
今日はその振替で休みだったんだけど、どこかコーヒーを飲みに行きたい気持ちはありつつも、家でおとなしくしていた。
1日仕事をするのと同じで、休憩を挟まないとどっかで息切れしてしまうように、1週間、1ヶ月と時間にあった休みを取らないと動きが鈍くなってしまうような気がするからだ。(とはわかっているものの、ぼくの仕事の生産性が低いままなのは…)
先の休みの小旅行の手続きをしたり、引っ越してから変えていなかったクレジットカードの住所を変えたり、前職のときにやってた確定拠出年金がどうなってるのか確認したり…。普段いつかやろうと思っていてできていないことができたので、それはそれで充実した一日だった。
にしても、平日みんなが働いている時に休むっていいものですねっ!!
最近、Amazonのプライムビデオで(いまさら)見はじめたウォーキング・デッドを垂れ流しながら昼ごはんの牛丼をかき込んだ後(肉を喰らう意味ではぼくもウォーカーだ)、ネットサーフィンしてたんだけど、過去に見つけた記事をもう一度見返していた。
少し古い記事なんだけど、去年の池尻大橋で行われた池尻コーヒータウンフェスティバルのときのものである。
それを読んで、ふと考えたことがある。
コーヒーがうまいのが当たり前になった
池尻もそうだけど、その隣の三軒茶屋、中目黒、代官山、恵比寿、渋谷とどこを見渡してもコーヒー屋がある。
しかもちゃんとスペシャリティコーヒーを取り扱っていて、それぞれロースタリーを持っていたり、有名なロースターから豆を仕入れている。
フラっと寄ったスタンドで、(豆の持つポテンシャル的に)美味しいコーヒーが飲めるのが珍しくなくなってきた。
サラリーマンのタバコのお供になるだけにとどまらず、コーヒー自体が一つの嗜好品として確立された証左だと思う。
ただそれはよくも悪くも、店同士の差別化が難しい時代に突入したことにもなるのかもしれない。
もちろんグンバツにコーヒーの味がわかりまくって、焙煎するのが最高にうまくて、それを天才的に抽出する人っていうのはそれぞれ存在する。そうした人がカリスマ的にお店の看板になってることもある。
ただ、それを知ってる人がどれだけお客さんにいて、それ目当てにくる人がどれだけいるのか。その人がいない日は売上が落ちたのでは元も子もない。
まあそんな単純なことは無いと思うんだけど、そこまでコダワリがないお客さんにとっては味の差もあまり(問題では)なく、どこも小洒落たお店だったら、どこでコーヒー屋は”選ばれる"んだろう。
コーヒー+αのαが重要
そこで先ほどの記事に戻るんだけど、これから数あるコーヒー屋のなかで選ばれるようになる、つまりコーヒー屋としての価値が高くなるためには、記事中にもあった"コーヒー+α"のαが重要になってくる、ってうのに痺れるくらい共感した。
今回参加してくれたコーヒー屋さんは豆や味に独自のこだわりを持っていることに加えて、「コーヒー+α」の要素を持っているんですよ。
僕はその「+α」の要素にこそ面白さがあると思う。コーヒーを楽しんでる人たちは、自分のライフスタイルの中にコーヒーを取り入れてる人たちだと思うから、だからこそより「+α」の要素を重要視しています。
引用: 「コーヒースタンドはメディア」って考え方 | SILLY
コーヒー屋として、コーヒーがうまいのは当たり前。
素材いいのも当たり前。
オシャレな店なのも当たり前。
えぇ、じゃあそんな時代にあと何で差別化するのかというと、そのαの部分なんじゃないかな。
つまり、コーヒーを飲みにきた時に、カップ片手に得られる経験や体験だと思う。
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αにはなにが入る?
じゃあαにはなにがはいるんだろう。
それこそαには無限の可能性があるじゃないの。
- スポーツ
- アート
- 教育・勉強
- IT
- 宗教
- 地域(町おこし)
- 福祉
- 他の食文化
この中にはたぶんもう取り入れられているものもあると思うけど。
例えば、もともとコーヒーハウスって人々のコミュニケーション(議論)の場だったことだし、そのコーヒー屋に行けばあら不思議、違う世代の人と自然と仲良くなれちゃう(地域、福祉…)とかね。
ってことで、そのコーヒー屋にいけば得られる経験、他のコーヒー屋ではできない体験、を持っているか否か、フードペアリングじゃないけどそれがコーヒー(屋)とマッチするかが、コーヒー屋の価値になるんじゃないかな。
今じゃ個人でもネットを使ってコーヒービジネスに参入できる時代なワケで、ただコーヒーがウマいというのはアドバンテージじゃなくなってきてる。
目からめちゃめちゃウロコがこぼれるくらいコーヒーがウマいとか、超人的な個性・カリスマ性をもったスタッフがいる、とかじゃない限りコーヒーそのもの以外にも強みをもたないといけないのかもね。
まあこれまでもメイド喫茶とかコスプレ喫茶とか執事喫茶とかあった。遠目で見ると近いのかもしれないけど、ああいうのは逆にエンターテインメントに喫茶(コーヒー)要素をプラスした感じだし。
あくまでこれから求められるのは、コーヒー屋としてレベルの高いコーヒーを提供するのは当たり前になった時代に、コーヒー屋としてほかに何をコーヒーに添えられますか、ってことなんじゃないかとぼくは考えた。
もしかして、フォースウェーブコーヒーの要素って+αの部分なんじゃないの
コーヒーが普及したファースト・ウェーブ。
スターバックスを代表とするシアトル系コーヒーの台頭、ラテ系など多様なコーヒーの飲み方が普及したセカンド・ウェーブ。
コーヒー豆そのものの産地や品質に注目し、豆の個性を活かすような焙煎・抽出されるサード・ウェーブ。
そして、提供されるコーヒーの質だけでなく、それに付随する経験や文化が重要視となったフォース・ウェーブ。
こうやって書くとそれっぽい。
ただ、もはやコーヒー関係ねえじゃん、というツッコミもありそうな感じだけど。
もちろんノーパンしゃぶしゃぶじゃないけど、飲食店としてのバランスっていうのは大事で、あくまでもっとコーヒー屋としてできることっていうのがあると思う。
そこをお客さんに押し出すことが大切になってくるんじゃねぇの、というのがぼくの考えなわけで。
もしぼくが自分で店をだすとしたら、お店に来たお客さんがどんな経験ができるお店にしようかな。
コーヒーについて勉強するのも楽しいけど、コーヒー文化と自分を照らし合わせるのも楽しい。自分ならコーヒーと一緒になにを添えてお客さんに提供できるかな。